狭山茶 さやま‐ちゃ (sayamacha) 彩の緑（さいのみどり）

狭山茶は、埼玉県狭山市、入間市、所沢市、東京都瑞穂町にかけて生産されている日本茶の一種です。室町時代から生産されており、奈良県の大和茶、三重県の伊勢茶・伊賀茶、静岡茶と並び「五大銘茶場」の一つとして数えられています。 

特徴

• 香りと風味: 狭山茶は、緑茶らしい渋みと爽やかな香り、そしてコクがある味わいが特徴です。「色は静岡、香りは宇治よ、味は狭山でとどめさす」という茶摘み唄が伝わっており、味の良さが特筆されています。

• 色: 茶湯は深い緑色で、透明感があります。見た目にも美しい色合いが魅力です。

• 産地の特性: 狭山茶の産地は、埼玉県の狭山丘陵周辺で、寒冷な気候が特徴です。このため、茶葉が厚くなり、旨味成分が豊富になります。

栽培と製法

狭山茶は、主に「やぶきた」や「さやまかおり」などの品種が栽培されています。寒冷地での栽培により、葉肉が厚く、味、色、香り、成分量のどれもが相対的に強いのが特徴です。また、伝統的な「狭山火入れ」という仕上げ技術が用いられ、味や香りを強くさせています。 

おすすめの淹れ方

1. 水温: 80～90℃のお湯を使用します。

2. 抽出時間: 30秒～1分蒸らし、香りと味わいをしっかりと引き出します。

3. 飲み方: ストレートで飲むのが最もおすすめです。

飲み方の提案

狭山茶は、そのまま飲むのが最適ですが、アイスティーとしても楽しめます。特に、フルーツや軽いデザートと一緒に楽しむことで、その豊かな味わいを一層引き立てます。

狭山茶は、豊かな自然の恵みと優れた技術によって生まれた、日本茶の中でも特に評価の高い一品です。