六大茶系の紹介
茶文化はアジアで長い歴史を持ち、製造方法や発酵度合いの違いにより、主に6つの茶系に分類されます:緑茶、黄茶、白茶、青茶(烏龍茶)、紅茶、黒茶。それぞれの茶は独特の風味と製造方法を持っています。以下に詳しく紹介します。
1. 緑茶
特徴: 不発酵茶で、茶葉の天然成分を保ちます。茶液は澄んでおり、香りは爽やかです。
代表的なお茶: 西湖龍井、碧螺春、黄山毛峰。
製造方法:
• 摘採: 新鮮な芽を選びます。
• 殺青: 高温で加熱し、酸化を止めます。
• 揉捻: 茶汁を出し、形を整えます。
• 乾燥: 水分を除去し、品質を保ちます。
2. 黄茶
特徴: 軽度発酵茶で、茶液は明るい黄色。香りは幽かで、味わいは新鮮でまろやか。
代表的なお茶: 君山銀針、蒙頂黄芽。
製造方法:
• 殺青: 酵素活性を初期固定。
• 悶黄: 積み重ねて黄変させます。
• 乾燥: 品質を安定させ、香りを高めます。
3. 白茶
特徴: 軽度発酵茶で、製造工程はシンプル。茶液は淡い黄色、味わいは淡く甘い。
代表的なお茶: 白毫銀針、白牡丹、寿眉。
製造方法:
• 摘採: 芽または一芽一、二葉を選びます。
• 萎凋: 自然にしおれさせ、水分を蒸発。
• 乾燥: 低温で乾燥し、栄養成分を保ちます。
4. 青茶(烏龍茶)
特徴: 半発酵茶で、緑茶と紅茶の中間。香りが豊かで、味わいはコクがあります。
代表的なお茶: 鉄観音、大紅袍、東方美人茶。
製造方法:
• 摘採: 成熟した葉を使用。
• 萎凋と揺青: 揺青と静置を繰り返し、部分発酵を促進。
• 殺青: 発酵を止めます。
• 揉捻と焙煎: 形を整え、風味を高めます。
5. 紅茶
特徴: 全発酵茶で、茶液は紅色。甘い香りで、味わいは濃厚。
代表的なお茶: 祁門紅茶、アッサム紅茶、ダージリン紅茶。
製造方法:
• 萎凋: 水分を減らし、葉を柔らかくします。
• 揉捻: 細胞構造を破壊し、発酵を促進。
• 発酵: 完全に酸化させ、赤色を形成。
• 乾燥: 品質を安定させます。
6. 黒茶
特徴: 後発酵茶で、微生物の作用を受けます。茶液は濃い赤色、味わいはまろやか。
代表的なお茶: プーアル茶(熟茶)、六堡茶、茯磚茶。
製造方法:
• 殺青と揉捻: 初期加工。
• 渥堆発酵: 高温高湿で微生物発酵。
• 乾燥と圧縮: 磚茶や餅茶に成形。
• 熟成: 長期保存で風味が向上。